このツールについて
音量の正規化とは、録音全体の大きさを目標のラウドネスに合わせて、エピソードや曲、動画ごとの音量差をなくすことです。このページの測定は EBU R128 の土台になっている ITU-R BS.1770-4 の K 特性アルゴリズムで、統合ラウドネス(LUFS)、ラウドネスレンジ(LRA、単位 LU)、トゥルーピーク(dBTP、4 倍オーバーサンプリングで検出)、サンプルピークに加えて、ファイル全体の短期ラウドネスの推移も表示します。そのうえで行うのは、全体に同じゲインを掛けて目標に合わせることと、基準を超えそうなピークをトゥルーピークリミッターで抑えることだけ。処理後にもう一度測り直します。背後にサーバーはなく、デコードも測定も書き出しもブラウザの中で終わるので、アップロードも順番待ちもアカウントもありません。音声ファイルも動画ファイルも使え、動画からは音声トラックだけを読み取ります。複数のファイルをまとめて入れると、同じ目標に向けて一つずつ処理されます。
目標の選び方
プリセットは -14、-16、-19、-23、-24 LUFS。トゥルーピークの上限は初期値 -1 dBTP で、-9〜0 の範囲で変えられます。-40〜-5 LUFS の範囲なら好きな値も入力できます。-23 LUFS は放送向けの EBU R128、-24 LUFS は米国放送向けの ATSC A/85 です。-14、-16、-19 は、ストリーミング、ポッドキャスト、モノラルのポッドキャストでよく使われる値としてだけ表示しています。各サービスの最新の推奨値までは確認できていないので、サービス名は書いていません。公開先の案内で確認してください。初期値は -16 LUFS です。
変えるもの、変えないもの
ここでの正規化は、ファイル全体への同じゲインと、上限を超えるピークだけに働くリミッターの二つだけです。ダイナミクスの圧縮も、イコライジングも、音質の修復もしません。ささやき声と叫び声が交互に来る録音は、処理後も同じように上下します。平均の位置が変わるだけです。それを平らにするにはコンプレッサーが必要で、このページには意図的に入れていません。目標に届かせようとするとピークが上限を超える場合は、リミッターが抑え、結果は「目標 -16.0、実測 -16.4 LUFS」のようにそのまま表示します。数字を良く見せるために音をつぶすことはしません。なお、とても小さな録音を 20 dB 以上持ち上げると、ノイズも一緒に大きくなるので、先に音声ノイズ除去をかけてください。
出力と上限
出力は元と同じサンプルレートの 16 ビット WAV で、ブラウザによるリサンプリングは入りません。M4A と Opus での出力はまだありません。デコードしたファイルはメモリに載せますが、Chrome のデコーダーは 1 チャンネルあたり約 2.68 億サンプルまでしか扱えないため、48 kHz ならモノラルで約 93 分、ステレオで約 1 時間が上限です。処理を始める前にページが長さを確認し、そのファイルの正確な上限を伝えます。2 時間の録音は先に分割してください。次の工程には、間を詰める無音カット、動画から音声を取り出す Extract Audio from Video、文字起こしの Video Subtitles が使えます。