am start
読み取りのみコンポーネント指定または intent 指定でアクティビティを起動します。ディープリンクの解決を確かめる最短経路です。
- コマンド
- adb shell am start
- コマンド
- アクティビティと intent(am)
- リスク
- 読み取りのみ
構文
am start [-W] [-a <action>] [-d <data URI>] [-n <package>/<activity>] [<extras>]フラグと引数
| トークン | 意味 |
|---|---|
| -W | 起動の完了を待ち、ステータスと所要時間を表示します。 |
| -a <action> | intent の action。例:`android.intent.action.VIEW`。 |
| -d <uri> | intent の data URI。スキームは必須です。なければ intent フィルタと突き合わせる相手がありません。 |
| -n <pkg>/<activity> | コンポーネントを 1 つ直接起動し、intent 解決を飛ばします。 |
使用例
am start -W -a android.intent.action.VIEW -d 'myapp://item/42'ディープリンクを試し、どのアクティビティが受けたかを見ます。
am start -W -a android.intent.action.VIEW -d 'https://example.com/item/42'App Link を試します。自分のアプリではなくブラウザが勝つかどうかも分かります。
am start -n com.example/.MainActivityアクティビティを 1 つ直接起動します。intent フィルタは関与しません。
出力の読み方
出力例
Starting: Intent { act=android.intent.action.VIEW dat=https://example.com/ flg=0x10000000 }
Status: ok
LaunchState: COLD
Activity: com.example/.MainActivity
TotalTime: 245
WaitTime: 262
Complete`-W` を付けると、プラットフォームが解釈した intent と結果が出ます。面白い失敗はステータス行ではありません。`Error: Activity not started, unable to resolve Intent { … }` は誰も名乗り出ないスキームの姿で、`Warning: Activity not started, its current task has been brought to the front` は注釈付きの成功です。アプリが既に開いていたので何もコールドスタートせず、時間も出ません。
出力フィールド
| フィールド | 意味 |
|---|---|
| Status: ok | アクティビティが起動しました。 |
| LaunchState | COLD / WARM / HOT。アプリがどれだけ生きていたか。 |
| Activity | intent を獲得したコンポーネント。 |
| TotalTime | アクティビティが描画されるまでのミリ秒。何も起動しなかった場合は出ません。 |
| WaitTime | 呼び出し側が待たされた時間を含むミリ秒。 |
| Error: … unable to resolve Intent | その intent を名乗る相手が端末上にいません。試したかったのがまさにこれ、という場合も多いです。 |
必要な権限
認可済みの `adb` 接続だけです。root も `su` も、USB デバッグ以外の開発者向けオプションも要りません。アクティビティの起動は `shell` ユーザーに普通に許されている操作で、だからこれが最も安上がりなディープリンク検証になります。制限は全体ではなくコンポーネント単位です。プラットフォームは特定の起動だけを断ることがあり、そのときは `Status:` の行ではなく `SecurityException` か `Permission Denial` の行が返ります。`parseAmStartResult` がその 2 つの形だけを見張り、端末の文をそのまま返すのは、その行が自分の理由を自分で名乗っているからで、言い換えれば唯一価値のある情報を捨てないためです。`-p <package>` を足すと起動を 1 つのアプリに絞れます。複数が競合しているリンクをどのアプリが取っているかを調べる手段ですが、権限が増えるわけではなく、断られた起動を通すこともできません。
エラーメッセージの読み解き
| メッセージ | 意味 |
|---|---|
| Error: Activity not started, unable to resolve Intent | 標準エラーに書かれ、その後にプラットフォームが組み立てたままの intent が続きます。そのスキームを名乗る相手が端末にいないという意味で、ディープリンクの検証としては不具合ではなく、探していた答えであることが多いです。まず中括弧の中身を読んでください。引用していない `&` から先を失った URL は、検証したかったのとは別の intent に解決されています。 |
| Warning: Activity not started, its current task has been brought to the front | 注釈付きの成功です。アプリが既に開いていたので、コールドスタートではなく既存のタスクが前に出されました。そのため `TotalTime` も `WaitTime` も印字されません。この不在は起動についての事実であって、0 ミリ秒という結果ではありません。コールドスタートを測りたいなら、先にアプリを止めてください。 |
| Status: timeout | 起動自体は受け付けられましたが、`-W` が待つ時間内にアクティビティが「描画された」と報告しませんでした。アプリはまず動いています。失敗したのは測定のほうなので、届かなかった数値に意味を読み込む前に測り直してください。 |
バージョンとメーカーに関する注意
- URI はシングルクォートで囲みます。URL には正当に `&` が入り、引用しない `&` はコマンドをバックグラウンドに回してクエリの残りを黙って捨てます。手打ちのディープリンク検証が「動かない」典型的な原因です。
- スキームのない `-d` は何も起動しません。intent の data を組み立てられず、どのフィルタも一致できません。
- 所要時間は実際の起動時にしか出ないので、その不在は「0 ミリ秒」ではなく起動に関する事実です。
これには UI があります
Android ADB Toolbox はこのコマンドを USB 経由で実行し、返ってきたものを解析します。Chromium 系ブラウザだけで、SDK も不要、どこにもアップロードしません。
関連コマンド
am start と同じ作業で出てくるコマンド。
| コマンド | 何をするか |
|---|---|
| am broadcast | ブロードキャスト intent を送ります。SystemUI の demo mode などプラットフォームのレシーバをシェルから動かす方法です。 |
| am force-stop | あるアプリのプロセスとサービスをすべて終了させます。 |
| dumpsys activity activities | いまどのアプリが前面にいるか、そしてその背後のタスクとスタックの構造。 |
Web ADB ツール群のパーサを書きながら、AOSP・toybox・カーネルのソースに突き合わせて確認しています。バージョンやメーカーで本当に挙動が変わるところは、世界の半分の端末で間違いになる数値を出す代わりに、そう書いてあります。